祝電の書き方や送り方のマナーを理解しよう

祝電とは

結婚式や入学式、卒業式など大きな御祝の席で読み上げられることがあるのが祝電です。

電話やFAX、メールなど複数の連絡手段がある現代に、わざわざ短い文章の手紙として読み上げる祝電という形式は非効率なもののように思います。
ですが「祝電」として改めて言葉を送ることにより、相手への祝福などのメッセージをきちんと正式なものとして伝えることができます。

まず電報の歴史ですが、これは明治時代にまでさかのぼります。
日本国内において遠距離への連絡手段として最初に普及したのがモールス信号であったことが起源となっており、その内容を手書きにして渡すという方法で伝達をしていました。

日本の電報サービスが開始されたのは1869年(明治2年)からのことで、東京~横浜間から次第に全国へと広がっていきました。
導入開始間もない頃の電報は、まず郵便局に行きそこで紙にカタカナでメッセージを書き、それを職員が代行して送るという方法をとっていました。

その後大正時代にはタイプライターによる入力となり、昭和に入ると写真電報などといった形式が登場していき、より便利に電報が使われるようになっていったのです。

今も使用されるフレーズの有名なものとして、受験に合格したことを知らせる「サクラサク」という言葉がありますが、これは短い言葉で端的に内容を伝えるものとして広く使用されてきたことの名残です。
現代では祝電サービスもかなり進化しており、電話だけでなくスマホからでも簡単に依頼できるようになっています。

祝電の送り方、書き方、マナー

初めて祝電を利用するなら、電話で局番なしの115から電報の受付オペレーターに繋がります。
電話を利用する場合、どういった電報サービスがあるかを丁寧に説明してもらえるので、初めて利用する場合には最適と言えます。

もしくはWebサイトから申し込みをすることで希望に近い祝電を探して申し込むこともできるので、どちらかやりやすい方から行うとよいでしょう。

電報は送った瞬間に相手に届くメールのようなものではなく、きちんと印刷物として作成された状態で相手方に郵送されることになります。

ですので、申し込みをするタイミングにより到着までの時間が異なってしまいます。
どのタイプの祝電ならどれくらいの時間がかかるかということは申込みフォームなどから確認できるので、そちらもしっかり考えて頼むようにしましょう。

電報として送る文面は自分で完全に考えなくても、あらかじめ決まっている文言から選んで依頼するということもできます。
結婚祝いなど、忌み言葉に気を使わないといけない席で使用する電報の場合は、そうしたテンプレートを利用するのが便利です。

退職者へ贈る餞別(せんべつ)の意味と相場

餞別とは

餞別は「餞別にくれてやる」など、その人と別れる時に使われる表現として使われることがよくあります。
具体的には餞別は、会社を退職したり、転居や転勤となったとき、または旅行や留学などで一時的にその場を離れることになる人に対して向けられる贈り物のことを言います。

「餞別にくれてやる」というのは乱暴な言葉ですのであまりよい意味ではありませんが、本来的な意味としてはこれから新しい環境に赴いていく人に対して、ちょっとした助けになるようにという心付けとして位置づけられています。

もともと「餞別」という言葉は「餞(はなむけ)」という言葉からできたもので、これは金品や食品、記念品の他、詩歌などを送ったと言われています。
現代では「餞別」という言葉が主に用いられるのは社内で知り合った人が退職や転勤でそこからいなくなる時が最も多く、送別会の席で残る人員から集めた金銭で品物を買ったり、現金そのものを送ったりする時に言われます。

餞別として贈られる品物や金額についてはそれぞれの環境や人間関係、シチュエーションなどにより異なりますが、代表的な上司の退職や転勤の時にはだいたい5千円~2万円程度、同僚ならば3千円~1万円くらいが相場とされています。

餞別を贈る際のマナー、注意点

餞別の品として送る場合には熨斗や水引きをつけて送るようにします。
基本的には紅白の蝶結びのものを用い、表書きには「御餞別」といった文字を書きます。

またはより関係性を明確に「祝定年退職」などといったように記載をすることも正しいマナーとなっています。
定年退職をする目上の上司・先輩の場合は「御餞別」という言葉が失礼に当たることもありますので、「御礼」や「御祝」といった言葉にしておいた方が無難でしょう。

最近ではあまり意識されないようですが、旅行に出かけようとする人に対しても餞別としていくらか包むこともよくあります。
新婚旅行など海外にある程度まとまった日数で出かける人にも餞別を送るのがよいとされており、その場合は渡航先で楽しんでくれるようにといった気持ちを込めて送ることになります。

無理強いというわけではありませんが、先に餞別としていくらかまとまった金額を相手に渡しておくことで、旅行先から戻った時にそのお返しにお土産を渡すというような方法が取られています。

旅行や留学に行く人への餞別の場合は現金を送るのが一般的ですが、目的が明確になっている人ならば実用的な用具を送るというのもよい方法です。
ただしあまりにも高価な餞別を先に送ってしまうと、相手も旅行先で高価なお土産を購入しなくてはいけないというプレッシャーになってしまいますので、高くても2万円程度にとどめておくのがマナーです。

菓子折りの本来の意味と贈る際のマナー

菓子折りとは

御祝のご挨拶や謝罪、依頼をする時などには、菓子折りを一つ持って行くというのが礼儀とされています。
新入社員が「菓子折り」の意味がわからず買い物に行かせたら駄菓子を詰め合わせで買ってきたなんていう笑い話がありますが、本来菓子折りというのはきちんと箱詰めにされたお菓子のことを言います。

一般的にお菓子が入れられている箱は「折り箱」と言われ、もともとは薄く削った木を折り曲げて作るものでした。
現在でも当時の折り箱と同じように、木製で作られている箱が寿司折などに使われていますが、一般的にお菓子が入っている箱は紙製が主流です。

木製もしくは紙製の折り箱に入っているものを「菓子折り」と言い、千円~5千円くらいの価格で全国のお菓子屋さんで販売されています。

現在では箱に入っていない高級スイーツや有名店の屋台スナックなどもありますが、ご挨拶として伺うときにはそうしたものは不適当です。
これはかつて折り箱に入っていたお菓子類は高級菓子であったということが関係しており、箱詰めにされていることにより菓子としての格式を高めているということに由来しています。

先方が甘いものが苦手であるというなど特別な事情があるときは別ですが、基本的には他の食品ではなくお菓子を使用するのが一般的です。

菓子折りのマナー、相場

菓子折りを選ぶ時には、流行や人気よりも利便性を重視しておくほうがよいとされています。
具体的には、クリームや青果を使った生物ではなく、焼き菓子など日持ちをするものの方が適しているでしょう。

そもそも菓子折りはそれを渡すということ自体が目的ではなく、話し合いをする時に相手にちょっとした心付けを渡すことにより、円滑に話を進められるようにするということが目的になっています。
ですので、できればその地域で一般的に知られている個別包装されているお菓子などを選ぶ方がよいとされています。

ただし取引先や謝罪先など話し合いにちょっと苦戦することが予想される場合には、ちょっと気の利いた菓子折りを持って行くことにより、相手の心理面によいインパクトを与えることができるのです。

特定の地域の名産品であったり、ちょっと手に入りにくい珍しいグルメ菓子などを持って行くことにより、最初に相手からの心象を良くしてその後の話し合いをよい方向に持って行くことができます。
金額的には2千円~3千円くらいが相場となっていますので、購入をするときに必要に応じてお店の人に熨斗などをつけてもらうとよいでしょう。

ただし謝罪目的で訪問する場合には、熨斗は何もつけずに包装のみにしておいた方がよいとされています。
派手なリボンや包装紙は使用せずに、重みのあるお菓子を選ぶようにするのがコツです。